お子さまの発達が気になる方へ | 発達障害の個別療育に訪問看護

お子さまの発達が遅れていたり、同世代の子ども達と異なる点が見られたりすると、「もしかして発達障害では?」と不安になることもあるかと思います。発達障害がある場合、日常生活のなかで適切な配慮やサポートが必要になります。今回は、発達障害とはどんな障害なのか、基本的な知識と主な症状、訪問看護でもサポートできる事をわかりやすく解説します。

目次

発達障害は、生まれつき脳機能の発達の偏りによる障害。 主に精神機能に影響し、適切に対応しないと社会に適応しにくくもなります。 発達障害を治す薬は今のところはありません。その子の個性を認めてともに寄り添い、社会で生きていきやすい様に療育をして行く事が大切になります。

他人との関係づくりやコミュニケーションなどがとても苦手な事が多いです。ただ苦手な事ばかりではなく、とても優れた能力が発揮される場合もあります。 周りから見るとアンバランスで理解されにくいですが、脳機能の発達に関係する障害が原因と考えられてますよ。優れた能力はその子にとって強み。その子の得意な所も苦手な所も「個性」と認めて、ともに寄り添う関わりが大事にになります。

発達障害のある有名人や偉人には、次のような方々がいます。
米津玄師さん(シンガーソングライター) は、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)を公表しています。
栗原類さん(モデル、俳優)は、 注意欠陥多動性障害と自閉症スペクトラムを併発しており、テレビ番組で告白してます。
深瀬慧さん(バンド「SEKAI NO OWARI」のリーダー)は、 ADHD(注意欠陥・多動性障害)を公表。小さい頃は喧嘩が多く、集中力がなく成績も悪かったそうです。
ニトリホールディングス代表取締役会長の似鳥昭雄さんは、70歳を過ぎてからADHDとの診断を受けたといいます。アインシュタインには、アスペルガー症候群や注意欠如多動性障害(ADHD)などの発達障害の特性があった可能性が指摘されています。
なので発達障害があっても生活のしづらさはあるかも知れませんが、もっている個性、「強み」によっては社会で活躍する方も多い様です。

生まれつき脳機能の偏りと、発達の仕方に偏りがある事で起こる言語や行動、情緒などの特性を「発達障害」といいますが、大きく3つのタイプに分けられます。
①自閉症スペクトラム(詳しくはこちら▶)
②ADHD(詳しくはこちら▶)
③学習障害

発達障害の人の言動や行動は理解されにくい事も多いです。その行動や言動を繰り返し注意されたり、失敗を繰り返し不安な経験をすると自己肯定感は下がります。それで、うつ病や不安障害等の症状が現れたり、引きこもりや不登校になる事を二次障害と言います。 そうなる前に二次障害を予防する為にも専門家へのご相談をお勧めします。

「育児について相談したい」「子どもが発達障害かも?」と思ったときには、専門機関の相談窓口を利用することがおすすめですよ。 家庭により考え方は様々ですが、子どもに発達障害の診断があると、一人ひとりに合わせた個別の支援や行政サービスも受けやすくなりますよ。発達障害の相談先はこちら▶

療育とは、障がいを持つ子どもが社会で自立して生活できるよう、状態に応じた支援を行い発達を促すことです。社会で生きるために必要な能力を身につける事は重要ですね。 訪問看護ステーションでも条件が整えば個別療育をご家庭で受けることはできますよ。気になる方は、近隣の事業所に是非ご相談してみてください。

まずはかかりつけ医の先生が、

  • お子様に訪問看護や訪問リハビリが必要だと認めること。
  • お子さまが【自閉症スペクトラム障がい】や【ADHD】、【学習障害】等の診断を受ける。

ことが前提になります。そして医師が、訪問を委託する訪問看護ステーションに指示書を発行する事でサービスが開始される事になります。

発達障害の指示書は何科でもらう?

①小児科医からの指示書

ほとんどのお子様は小児科医にかかられている事が多いかと思います。小児科医が発行できる指示書は「訪問看護指示書」と呼ばれてます。訪問看護、訪問リハビリのサービスは医療保険の対象になり週3回までご利用できます。年齢によって自己負担額は2〜3割ですが、市町村によってはこの自己負担額を保証してくれるサービスがあります。(乳幼児医療制度)

②精神科を標榜する病院での精神科医からの指示書

精神科医が発行できる指示書は「精神科訪問看護指示書」と呼ばれてます。精神科訪問看護では、一定以下の所得の場合「自立支援医療(精神通院医療)」の助成が受けられます。自己負担額は1割となります。(※市町村により自己負担分の補助もあります)

訪問看護を利用する条件としては精神科を標榜する病院で、精神科医に指示書を発行してもらうこととなります。医療保険の対象になり週3回までご利用できます。 自立支援医療の受給者証を受けることで自立支援医療の対象にもなります。

発達障害は、生まれつきの脳機能の偏りによる障害(自閉症スペクトラム、ADHDなど)で、他人とのコミュニケーションや社会適応に困難を伴いますが、優れた能力(強み)を持つ個性でもあります。

不適切な対応で二次障害(不登校、うつ病)へ進行する前に、早期の専門的支援が重要です。訪問看護ステーションでは、医師の指示書があれば(小児科医または精神科医)、ご家庭で個別療育を受けることが可能です。看護師らが強みに着目し、その子のペースで社会で生きるための能力を育むサポートを提供します。

この記事のように、患者様(利用者様)の「本当に知りたい情報」を届けるホームページが、これからの時代は必要です。

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この記事を書いた人

作業療法士として20年間、患者様、利用者様のリハビリ業務を行う。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士。
病院・クリニック・訪問看護ステーションなど色々な施設で勤務。乳児、幼児の医療的ケアから発達障害児、精神疾患、医療度の高い神経難病や癌末期などの終末期と数々の患者様、利用者様に携わる。
現在は訪問看護ステーションに所属。
2025年9月には医療と福祉の為ホームページ制作会社 リハ-Webを起業。訪問リハビリの現場に所属しながら得意のWEBクリエイターとWEBマーケティングを生かしホームページやブログの制作も行う。
Xのフォロワーも1300人。医療と福祉の難しい内容を分かりやすく伝えることをモットーに記事を発信しています。

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