柳原可奈子さんの長女公表で注目|脳性麻痺の原因・理由は?いつわかる?症状やリハビリを専門家が解説

「タレントの柳原可奈子さんが長女の脳性麻痺を公表され、多くの方が原因や理由、いつわかるのかといった情報を探されています。この記事では現役の作業療法士が、脳性麻痺の特徴やリハビリについて分かりやすく解説します。」

目次
脳性麻痺(脳性まひ)の定義:赤ちゃんがお腹の中にいる時から生後4週間までに生じた脳損傷

脳性まひとは、赤ちゃんがお母さんのおなかの中にいる時から生後4週間までに生じた脳の障害が原因でおこる運動や姿勢の障害。手足の麻痺、体が硬くなるなどの症状があらわれます。 障害に対しては、リハビリで脳の神経細胞を活性化し身体機能の改善を図るのが重要になってきます。

脳性麻痺による運動障害と姿勢の障害:手足の麻痺や体が硬くなる症状のメカニズム
赤ちゃんの脳性麻痺はいつわかる?生後1〜3ヶ月の乳児検診や医師の指摘で気づくきっかけ

生後1〜3ヶ月の間は重症例以外は症状が分かりにくいケースが多いようです。 赤ちゃんの頃の発達には大きな個人差がありますが、脳性まひがあると手足のこわばりがある事や、首座りや寝返り、お座り、ハイハイ、立ち歩きなどの運動の発達の遅れなどによっても気づかれる事もあります。乳児検診や医師の指摘で気づくきっかけになる事も多いようですが、脳性まひは2歳ぐらいまでには判明する事が多いと言われてます。

脳性麻痺の判明時期:2歳までに首座りや寝返り、ハイハイなどの運動発達の遅れで気づく

麻痺と書いて「まひ」と読みます。神経や筋肉の問題で麻痺は起きます。具体的には、手足の筋肉が硬くなり、反り返りが強くなったり、逆に筋肉がとても柔らかくなったりもするので、主に手足の動きにくさに影響します。意図せずに手足が勝手に動いてしまう症状もあります。また、 筋肉の麻痺の状態の事を専門的に筋緊張と言って表したりもします。

脳性麻痺の筋緊張とは:筋肉を指でつまんだ時の硬さや手足を揺らした時の振れ具合の評価

筋緊張は、筋⾁を指でつまんだときの硬さ、手足を揺らした時の振れ具合などの筋肉の状態をいいます。 脳性まひの筋緊張は麻痺の症状によって違います。 筋肉がとても柔らかく筋力も弱い低緊張。筋肉に力が常に入り手足が曲げ伸ばししにくい過緊張(筋緊張亢進)に大きく分けられます。

過緊張と低緊張の違い:筋肉が柔らかい状態と力が入りすぎて曲げ伸ばしにくい状態の比較
脳性麻痺と知能レベルの発達:脳のダメージの場所や大きさによる知的能力への影響について

知能の方は、脳についたダメージの大きさや、場所によっては、知能の発達が遅れる事はある様です。でも、多くの脳性まひの子どもは、健康な子どもと同じように成長していく力を持っています。人間の知能というのは、生まれた時はほんのわずかな様です。しかし、お父さん、お母さんの話かけや、おもちゃ遊び、道具を使ったり、手足を動かしたりして遊ぶ経験などによて、知能は発達していきます。ですから、お家での育児が、知能の発育には非常に大切になります。

脳性麻痺児の知能を伸ばす育児:話しかけやおもちゃ遊び、手足の運動経験が発育に大切

麻痺の症状によって、痙直型(けいちょくがた)、アテトーゼ型、低緊張型などに分類する事ができます。最も多いのは痙直型になります。麻痺の症状を分類する事は、個々の症状の特徴を理解し、より適切な治療やリハビリテーションを提供する為に必要になります。

脳性まひの分類 痙直型の特徴とは?

痙直型脳性麻痺の特徴:筋肉がこわばり高い緊張状態が続く最も多いタイプの説明

脳性まひの中で 最も多くみられるタイプになります。筋肉がこわばり、高い筋肉の緊張状態が続くので、望ましくない姿勢に変形する事もあります。 筋肉のこわばりは体のさまざまな場所でおきます。 両手・両足に起こることもあれば(四肢麻痺)、片側の手足(片麻痺)、両足のみ(対麻痺)に起こる場合など、人によって症状の出方は様々です。

痙直型における四肢麻痺・片麻痺・対麻痺:体の部位によって異なる症状の出方の図解
アテトーゼ型脳性麻痺の不随意運動:自分の意思とは関係なく手足が動いてしまう症状

自分の意思とは関係なく顔や手足をゆっくりと動かしてしまう不随運動が特徴。 過緊張から低緊張まで幅もあります。筋肉の筋緊張が姿勢や動作で突然変わって過緊張になったりするので、姿勢を保つのも難しくなる時もあります。 言葉をはっきり話すのが難しいこともよくあるようです。

アテトーゼ型の姿勢保持:筋緊張が突然変わるため姿勢を保つことや言葉を話す難しさ
低緊張型脳性麻痺の運動発達:筋肉が柔らかく筋力が弱いために独歩などが遅れる特徴

筋肉が柔らかく筋力も弱いのが特徴です。首がすわる、ハイハイ、独歩などの運動発達が遅れたり、動作自体ができなかったりします。 肩や肘、股関節まわりの筋肉の緊張が弱い場合は介助に特に注意が必要になります。 無理に腕を持って起こしたり立たせると、脱臼をするリスクもあるので気をつけましょう。

低緊張型の介助の注意点:肩や股関節の緊張が弱いため無理な挙上による脱臼リスクの予防

こどもの可能性を最大限に生かす為に、リハビリテーションが脳性まひの治療の中心になります。ときに薬剤や手術、装具が有効になる場合もあります。薬剤のなかで、ボツリヌス療法(ボトックス)は、筋肉の緊張をやわらげることができるので、運動療法と組み合わせて行うと効果的な事も多い様です。

脳性麻痺の装具療法:短下肢装具や長下肢装具で関節の動きを制限・保護し変形を矯正する

脳性まひのお子さまにとって必要なケアの一つになることもあります。 麻痺の状態に合わせて体の一部を外部から支え関節の動きを制限したり保護。変形の矯正や関節運動の補助、疼痛の軽減が期待できます。 短下肢装具や長下肢装具、膝装具、股装具など様々あり麻痺の状態に合わせて装着します。

麻痺の状態に合わせた装具の選定:関節運動の補助や痛みの軽減を目的とした装着例

脳性麻痺のリハビリの目的はさまざま。

  • 関節が硬くなる(拘縮)や変形の予防
  • 非対称な姿勢や運動の改善
  • 日常生活の自立促進(ADL訓練)
  • 嚥下機能(食べる)や構音機能(話す)の改善

などがあげられます。

脳性麻痺の運動療法リハビリ:関節可動域訓練で拘縮を予防し運動発達を促す訓練

うまく体を動かせない脳性まひのお子さまには、運動療法がリハビリの中心になります。 手足の関節可動域訓練を行い、関節が動かなくなる事や変形を予防。寝返りや座ること、歩行などの運動発達も促します。 手足を無理に動かしたりすると、筋や関節が傷つき痛みの原因にもなるので、お困りの方は、専門家にお任せください。

専門家によるリハビリテーション:無理な動かし方による筋・関節の痛みを防ぐ安全な運動
脳性麻痺の作業療法(ADL練習):衣服の着脱や排泄、入浴などの日常生活動作の自立支援

運動療法を行い手足が動く様になると運動発達も促されます。一方で、衣服の着脱、排泄、入浴などの日常生活動作練習も平行で行い、日常生活の自立を目指す事も重要になります。 他にも、鉛筆やはさみを使った机上での作業活動などの練習や作業しやすい椅子の調整なども行います。訪問リハビリでは、より自宅の環境に適した練習や環境調整の提案をする事が可能になります。

訪問リハビリによる環境調整:自宅での机上作業や食事姿勢を整える椅子の調整と提案
脳性麻痺の嚥下リハビリ:口唇・顎・舌の動かしにくさを改善し咀嚼や飲み込みを促す訓練

口唇、顎、舌の動かしにくさや姿勢の不安定さもあると嚥下状態にも影響します。 訓練で、食物の咀嚼や飲み込みの改善を促します。 他にも、食事姿勢の保持、そのための抱き方や座り方、食事介助方法を選定。食事の形態や食器類もお子さまに合うように選択し、ご提案もおこないます

嚥下状態に合わせた食事介助:誤嚥を防ぐ食事姿勢の保持や適切な食器・食事形態の選択

脳性まひは、生まれる前後で生じた脳の障害による運動・姿勢の障害ですが、適切な時期に、リハビリテーションを中心とした多角的なケア(運動療法、装具、薬物療法など)と、ご家庭での育児の工夫を組み合わせることで、お子さま一人ひとりの持つ可能性を最大限に引き出し、より豊かな発達と生活の自立を目指すことができます。

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この記事を書いた人

作業療法士として20年間、患者様、利用者様のリハビリ業務を行う。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士。
病院・クリニック・訪問看護ステーションなど色々な施設で勤務。乳児、幼児の医療的ケアから発達障害児、精神疾患、医療度の高い神経難病や癌末期などの終末期と数々の患者様、利用者様に携わる。
現在は訪問看護ステーションに所属。
2025年9月には医療と福祉の為ホームページ制作会社 リハ-Webを起業。訪問リハビリの現場に所属しながら得意のWEBクリエイターとWEBマーケティングを生かしホームページやブログの制作も行う。
Xのフォロワーも1300人。医療と福祉の難しい内容を分かりやすく伝えることをモットーに記事を発信しています。

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