【分かりやく解説】誤嚥と誤嚥性肺炎の違いとは?

よく高齢者の肺炎で「誤嚥性肺炎」という言葉はよく聞くかと思います。寝たきりの高齢者に多い肺炎とイメージされている方が多いと思います。では誤嚥っていう言葉の意味はどういう意味でしょう?以外に知っている様で知らない方も多いようです。ここでは誤嚥と誤嚥性肺炎の違いをまとめていきたいと思います。

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飲食物や唾液が気管や肺の方に誤って入ってしまう事を医学用語で誤嚥といいます。健康な人でも食事の時や睡眠時に気管に入る事はありますね。そういう時はムセが起きて誤嚥した物を食道に運んでゴックンするか口から喀出したりしますよね。喉には声門と呼ばれる場所があります。つまり、声門を超えて誤嚥物が気管に入らない事、喀出したときの事を喉頭侵入。気管・肺に流入する事を誤嚥と呼び方を使い分けます。

喉頭侵入なら気管に入らないのでまだ良いのですが、誤嚥を繰り返すと良くない事は想像できると思います。口の中には、沢山の細菌がいますよね。誤嚥するという事はその細菌が飲食物に引っ付いて肺の方へ運ばれます。すると肺に炎症が起きて肺炎になってしまいます。

口の中の細菌の誤嚥がきっかけで肺に入りこんで起こる肺炎の事。

1度誤嚥性肺炎になると繰り返し発症するのは想定される事が多いです。その辺は転倒・骨折と一緒ですよね。下肢筋力が低下すると転倒し骨折。治療して治ったとしても下肢の運動機能は低下してしまう事も多く再び転倒して骨折。こういう悪循環は想像つきやすいと思いますが結局のところ誤嚥性肺炎も同じなんです。

一度誤嚥性度肺炎になると抗菌薬で治療します。治ったとしても嚥下機能が低下していると誤嚥を繰り返す可能性はあります。そうなると再び誤嚥性肺炎になります。そこで抗菌薬で治療して治るけど誤嚥を繰り返し肺炎になって・・という事を繰り返します。どんどん体力も弱っていって寝たきり状態になってと悪循環ですよね。悪循環を断ち切る為には食事摂取をしている状況の見直しや嚥下機能の訓練を行う事、つまり、嚥下リハビリテーションも必要になってきます。

誤嚥とは、飲食物や唾液が声門を超えて気管・肺へ流入する状態を指します。声門手前で留まったり咳で喀出される場合は喉頭侵入と呼ばれます。

誤嚥性肺炎は、誤嚥によって口内の細菌が肺に入り込み、炎症を起こすことです。

嚥下機能の低下により、誤嚥→肺炎→体力低下→さらなる嚥下機能低下→再発という悪循環に陥りやすいのが特徴です。この悪循環を断ち切るには、食事状況の見直しや嚥下機能訓練を含む嚥下リハビリテーションが不可欠となります。予防と早期の介入が、再発防止の鍵です。

【追伸】

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この記事を書いた人

作業療法士として20年間、患者様、利用者様のリハビリ業務を行う。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士。
病院・クリニック・訪問看護ステーションなど色々な施設で勤務。乳児、幼児の医療的ケアから発達障害児、精神疾患、医療度の高い神経難病や癌末期などの終末期と数々の患者様、利用者様に携わる。
現在は訪問看護ステーションに所属。
2025年9月には医療と福祉の為ホームページ制作会社 リハ-Webを起業。訪問リハビリの現場に所属しながら得意のWEBクリエイターとWEBマーケティングを生かしホームページやブログの制作も行う。
Xのフォロワーも1300人。医療と福祉の難しい内容を分かりやすく伝えることをモットーに記事を発信しています。

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