最近、ネットやSNSで病院やクリニックの広告を目にすることが増えましたよね。「キャンペーン!初診料タダ!」とか、 「最高峰の治療をあなたに!」とか…。実はこれ、法律的には「NG!」って言われちゃう可能性大なんです! 「え、どこがダメなの?」って思った方は、この記事を読んでください!医療機関の広告には、普通の広告とは比べ物にならないくらい厳しいルールがあるんです。そのポイントを、難しい言葉は一切なしで、できるだけ分かりやすくお伝えしますね!
なぜ病院の広告は特別なのですか?
まず、「病院の広告」って、普通のジュースやお菓子の広告とはちょっと扱いが違います。
- 「医療広告」:病院やクリニック、歯医者さんの広告のこと
- 「薬機広告」:薬や化粧品などの広告のこと
この2つは、ただの広告のルール(景品表示法)に加えて、さらに特別なルールが上乗せされています。特に医療広告は「医療法」という法律でガチガチに決められているんです。
なぜこんなに厳しいのかというと、私たちが命や健康に関わる大事な選択をするときに、ウソや大げさな情報にだまされて、間違った病院を選んでしまわないように守るためなんです。

誘引性ってよく聞きますが何ですか?
誘引性っていうのは、ズバリ!「うちの病院に来て、治療を受けてね!」って、患者さんを積極的に呼び込もうとする意図のこと!「広告」かどうかを決める超大事なポイントの一つになります。
例えば…
- 「この治療は今だけお得!」とキャンペーンを打つ
- 「ホームページを見て予約してね!」と呼びかける
これらは全部、「来院してほしい!」という意図があるから、誘引性がバッチリあるってことになります。

医療広告で「絶対やっちゃダメ!」なことは何ですか?
たくさんのルールがあるんですが、特に「これはアカン!」と禁止されていることは、ざっくり言うとこの5つ!
| やっちゃダメなこと | イメージ |
| 1. ウソの広告 | 「絶対に安全な手術です」←安全は絶対じゃない! |
| 2. 比較して優れている広告 | 「地域でNo.1の治療実績!」←自分で一番と言っちゃダメ! |
| 3. 大げさな広告(誇大広告) | 「最先端の医療を提供します」←根拠なくすごすぎる表現はNG! |
| 4. 患者さんの体験談 | 「この治療で病気が治って元気になりました」←効果には個人差があるからNG! |
| 5. 費用を強調する広告 | 「今だけ無料キャンペーン!」←料金で人を釣っちゃダメ! |
最初に例で出した「初診料タダ」がダメなのは、この【5. 費用を強調する広告】にバッチリ当てはまるからなんですね!
「広告」にならない意外な例を知ってますか?
逆に、「これは広告にならないよ」とされる、ちょっと意外な例もあります。
| 広告にならないケース | 理由 |
| ✅ 患者さんの自発的な口コミ | 病院が頼んでなければ「誘引性」がない |
| ✅ 病院内のポスターやパンフ | すでに病院に来ている人に向けたものだから「誘引性」がない |
| ✅ 職員募集の広告 | 患者さんを呼ぶためのものじゃないから「誘引性」がない |
| ✅ 新聞・雑誌の「記事」 | 記事は新聞社などが企画したもので「誘引性」がない |
でも注意! 例えば、口コミでも、病院が患者さんにお願いして書いてもらったら(いわゆる「サクラ」)、「誘引性」ありとされて広告になっちゃいます!
最近では、病院のホームページや医師個人のSNSも、基本的には「広告」としてルールを守る必要があると考えておくのが安全です。
病院やクリニックの広告で「やってOK!」なことは?
「じゃあ、何を広告すればいいの?」って心配になりますよね。医療広告では、基本的に「患者さんの主観で変わらない、客観的な情報」なら広告OKとされています。
例を挙げると…
| OKな広告内容 | どんな情報? |
| 🏥 病院の基本情報 | 名前、住所、電話番号、診療時間、管理者名など |
| 👩⚕️ 医師の基本情報 | 医師であること、氏名、経歴(略歴)など |
| 🩺 施設・サービス | 診療科名、入院設備の有無、従業員の人数など |
| 📊 実績に関する情報 | 平均的な入院日数、手術件数(限定的なもの)など |
要するに、「うちの病院は素晴らしい!」という感情的なアピールではなく、「うちの病院はこんな場所にあって、こんな先生がいて、こんな実績があります」という事実を淡々と伝えるのが基本です。
「限定解除」って何ですか?
実は、特定の条件を守れば、本来は広告できない「自由診療(保険が効かない治療)」の内容も広告できるようになるんです!これを「限定解除」と呼びます。
ただし、これをやるには厳しい条件があります!
広告する情報と一緒に、以下の情報を必ず載せないといけません。
| 必ず併記する事項 | 理由 |
| 1. 問い合わせ先 | 困ったときに連絡できるように |
| 2. 治療の期間・回数 | 治療の全体像を理解してもらうため |
| 3. 主なリスク、副作用 | 良いことだけでなく、危険性も公平に伝えるため |
| 4. 標準的な費用 | お金で誤解させないように、最低額〜最高額などを明記 |
違反しちゃったらどうなりますか?
もしルールを破った広告を出してしまうと、都道府県からチェックが入ります。
最初は「この広告を直してね」「再発防止策を教えてね」という指導が入ることがほとんどです。
でも、それを無視したり、何度も違反を繰り返したりすると…
- 広告を止めなさい! という中止命令・是正命令が出る
- 刑事罰(罰金など)の対象になるリスクがある
- 最悪の場合、病院の開設許可を取り消されたり、一定期間閉鎖させられたりする可能性も!

一度の違反でいきなり厳しい罰則になることは少ないですが、ルールを知らなかったでは済まされません。すぐに指導に従い、誠実に対応することが大切です。
まとめ:信頼こそが最大の広告
医療広告ガイドラインは、一見すると「あれもダメ、これもダメ」と厳しく感じられるかもしれません。しかし、その根底にあるのは、患者さんを守り、医療の信頼性を保つという大切な考え方です。
ガイドラインを正しく理解し、遵守することは、目先の集患効果以上に、「ここは誠実で信頼できるクリニックだ」という長期的な評価に繋がります。
私たち制作会社は、こうした法律遵守の重要性を深く理解し、ガイドラインに則った上で、クリニックの真の魅力を伝えるホームページ制作をサポートします。
分かりにくい点や不安なことがあれば、いつでもご相談ください。一緒に、患者さんから長く愛され、信頼されるクリニックの顔となるホームページを作っていきましょう。
あなたの病院やクリニックが、安全で信頼される情報発信ができるよう、この記事が役立てば嬉しいです!

